裁判所「イスラム過激主義集団の世界観が反映された行動」

女性公務員に握手を拒否したレバノン出身のムスリム男性がドイツ市民権取得を目前にして「イスラム過激主義世界観」を見せたという理由で最終段階で脱落した。

18日（現地時間）、イギリスのデイリーテレグラフなどによると、ドイツのバーデン・ヴュルテンベルク行政裁判所は、女性公務員に握手を拒否して帰化証明書を受けることができなかったレバノン出身の男性Ａさん（40）が起こした訴訟を棄却した。裁判所は「女性を性的に誘惑する危険な対象」と認識したため、握手を拒否し、これはドイツでの正常な社会生活の融合を拒否する行為だと指摘した。

報道によると、この男性はドイツで医学を学んだ後、病院で選任医師として在職していた。2012年に帰化を申請し、市民権試験を通過した。しかし、2015年に帰化証明書の発給を受け取る席で、自分は女性を「性的に誘惑する危険」と見ているという理由で証明書を渡す女性公務員の握手要請を断った。

この女性公務員は帰化証明書の授与を拒否した。彼はこのような措置は不当だとしてドイツ当局に訴訟を起こしたが、裁判所はこれを棄却した。

裁判所はこれをイスラム過激主義集団であるサラフィスト（Salafist）の世界観が反映された行動だと指摘した。それとともに「握手は挨拶をする共通な儀式で、性別とは無関係なもの」とし「これは数百年前からの慣習」と判断した。裁判所はまた、『握手は社会的、文化的、法的な生活において深く根付いたもので、私たちが共に生きる社会を作る』と強調した。

この男性は裁判所に対し、結婚当時、妻に対し、ほかの女性と握手しないと約束し、普段、男性らとも握手を交わしておらず、女性を差別しなかったと主張したが、裁判所は受け入れなかった。

（翻訳：SAORI記者）